絵をはじめたきっかけ

17才の頃に、高校をやめて自宅で過ごしていた時期がありました。これからどうするかと考えて。高校卒業の資格を取るために、通信制の高校の講義を、テレビやラジオで受けてレポートを提出する、という日々を送っていました。それも、自宅にいながらできたので、時間はたくさんありました。


卒業後のことを考えて、北海道の割合近い大学のパンフレットや学校案内を取り寄せて見ていたりしていました。余った時間で、家の中にあるかごやりんごをスケッチブックに鉛筆で描いたりしていました。


とある日、父が帰ってきて、新聞広告の切り抜きを渡してくれました。札幌の美術の予備校の広告でした。父は昔から絵を描いていて、美術の勉強を学校に通ってしたかったと、言っていたのを覚えています。


その後、朝早く起きて、苫小牧から電車で予備校に通う、という日々が始まりました。慣れない電車と札幌の地下鉄と街にワクワクしながら、デッサンの勉強を始めました。


ただ、そこにあるものを描きたい、ただそれだけなんだけどね。未来がどうなるかも考えずに、今こうやって絵が描けることに感謝して。


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